現金商売の場合はあまり必要ないのかもしれませんが、通常与信管理は企業にとって非常に大事なものです。
既存顧客への売上拡大や新規顧客の開拓は会社を経営していく上で必須のものですが、いくら売上が拡大できたとしても売掛金が回収できない場合には、資金繰りに悪影響を与えます。
資金繰りに余裕のある会社や現金商売の会社を除けば、得意先から入金になった資金を仕入先等の支払に使うことが普通だと思いますので、例えば回収を見込んでいた売掛金の入金時期が遅れるだけでも結構な痛手ですよね。
与信管理とは得意先の財務状況、経営状況に応じて取引額を管理することで、通常は帝国データバンクや東京商工リサーチの調査報告書を入手したり得意先から決算書の提出を受け、その内容に応じて取引限度額や回収条件を決めて管理していきます。
中小企業でもある程度規模が大きくなり、上場を目指すようになると与信管理を行うようになっていく(というよりも監査法人や証券会社から要請される)のですが、実施していない会社の方が多いというのが実情ではないでしょうか。
例えば売上に対する利益率が20%の会社があったとして、100万円の売掛金が回収できないとすると、100万円÷20%=500万円の売上あげないと100万円の資金不足を埋めることができません。
また、こういった資金を回収するためには電話や郵便で督促をしたり、再度請求書を発行したりと余計な労力を必要とします。
ですので、与信管理を行っていないという会社の方は是非一度与信管理についてご検討頂ければと思います。